第9話|許可後に必須!帳簿・委託契約書・マニフェスト(電子含む)超入門【積替保管なし・長野県】

はじめに|この回は「違反・行政処分リスク」を下げる
産業廃棄物の収集運搬は、許可が取れた瞬間がゴールではありません。
むしろ、行政が注視するのは 許可後の運用です。
特にミスが多いのがこの3つ:
- 帳簿(処理業者の帳簿)
- 委託契約書(排出事業者との契約)
- マニフェスト(紙/電子)
長野県の手引きでは、許可後の運用として帳簿の記載について整理されています。
1|帳簿(収集運搬業者が作る“運搬実績の記録”)
1-1. 帳簿は「作る義務」がある
産業廃棄物収集運搬業者は、法令(施行規則)で定められた事項を帳簿に記載・保存する必要があります(根拠:施行規則第2条の5の「帳簿記載事項等」)。
長野県手引き(別紙4)では、(特別管理)産業廃棄物処理業者の帳簿の記載について案内をしています。
さらに、長野県の地域振興局ページでは 「産業廃棄物収集運搬業帳簿例(エクセル)」も公開されています⬇️。
1-2. 実務での帳簿の作り方はこうすると強い
おすすめは「マニフェスト番号」と紐付けて一本化です。
- 日付(収集日/引渡日)
- 排出事業者名・排出事業場
- 廃棄物の種類・数量
- 積込地→荷卸先(処分先)
- 車両番号(どの車で運んだか)
- マニフェスト番号(紙)/受付番号(電子)
✅ ポイント
帳簿とマニフェストの整合性が取れていると、監査・立入での説明の際に楽になります。
2|委託契約書(運ぶ前に必ず締結)
2-1. 契約書が必要なのは「排出事業者の義務」だが、受託側も重要
産業廃棄物の処理委託は、排出事業者側に委託契約の締結義務があります(法令・施行規則等で規定され、違反した場合は3年以下の拘禁刑もしくは300万円以下の罰金、または併科の対象となります)。
収集運搬業者としては、ここを排出事業者任せにしてはいけません。
「契約が締結されていること」「内容が自社の許可範囲と一致していること」を受託前に必ず確認してください。
2-2. 契約書チェック(収集運搬側が必ず見るべきポイント)
最低限、これだけは確認しておくとトラブルが激減します
- 委託する廃棄物の種類・性状(何を運ぶ契約か)
- 運搬区間・運搬先(処分先)(どこへ運ぶか)
- 自社の許可内容と一致(種類/区域/特別管理の有無)
- 再委託の扱い(ある/なし、条件)
- 料金・支払条件
- 緊急時対応(事故・飛散・漏えい等)
✅ 現場の落とし穴
「契約書はあるけど、運ぶ品目が増えてる」→ 立入りのときに説明がつかないことが。
3|マニフェスト(紙/電子)を運搬の現場で迷わないように利用する
3-1. マニフェストは誰のための制度?
マニフェスト(産業廃棄物管理票)は、排出事業者が処理の流れを追跡・確認するための制度です(制度の全体像は業界向け資料でも整理されています)。
ただし、運搬の現場では収集運搬業者も「受領・引渡の証跡」として関わりますので現場での運用が重要になります。
3-2. 紙マニフェストの基本(運搬業者が扱うのは主にB票系)
運搬時は、排出事業者から交付される票を受け取り、引渡先で処理業者の記載を受けます。
※帳票の細かい名称や運用は契約・運用設計で変動することがあるため、社内ルールを固定化(誰がどの票を回収・保管するか)しておくのが安全です。
保存期間は「5年間」の義務が定められており、電子マニフェストについては情報処理センターが5年間保管しますので自社保管する必要はありません。
3-3. 電子マニフェスト(JWNET)でよく聞かれる2点
Q. 収集運搬時に持つ書面は何?
→①産業廃棄物収集運搬業の許可証(写し)、②電子マニフェストの加入証(写し)、③受渡確認票(または情報画面)の携帯が義務付けられています。
Q. 電子マニフェストの受渡確認票は保存が必要?
→ 法的義務はないと回答されています。
✅ ただし、実務では「現場での受渡確認」「トラブル時の説明材料」として一定期間保管する会社も多い。
4|許可後の社内ルール化テンプレ
4-1. 最低限決める5項目
- 帳簿の記入担当(誰が・いつ入力するか)
- マニフェスト受領〜返送の担当(紙)/照会担当(電子)
- 契約書の保管場所と更新手順(品目追加時は契約更新)
- 車両ごとの携帯物(受渡確認票、緊急連絡先、手袋等)
- 監査・立入のときの提示順(許可証→帳簿→マニフェスト→契約)
長野県では、帳簿例(Excel)も公開していますので、社内ルールの雛形として使用できます。
よくある質問(Q&A)
Q1. 帳簿は手書きでもいい?
A. 手書きでも可ですが、ミスと漏れが増えやすいです。
長野県が帳簿例(Excel)を出しているので利用するのがオススメです。
Q2. 電子マニフェスト受渡確認票は必ず保存する?
A. 法的義務はありません。
ただし現場トラブル時の説明用に社内ルールで保管しておくのは有効です。
Q3. 電子マニフェストの情報は自社で保管しなくていい?
A. 情報処理センターで5年間保管されることがFAQで示されています。
ただし、自社で「案件検索・照会」ができる体制(担当者・ID・手順)が必須です。
【○✖️クイズ】
Q. 電子マニフェストの「受渡確認票」は、法律上必ず保存しなければならない。
まとめ|第9話の結論
- 帳簿:収集運搬業者として、法令に基づく記載・保存が必要です。
長野県のホームページでは、帳簿記載(別紙)&帳簿例(Excel)まで用意されています。 - 委託契約書:排出事業者の義務だが、受託側も「許可範囲と一致」「品目追加時は契約更新」の確認を徹底する。
- 電子マニフェスト:受渡確認票は、携帯に使える運用が整理されていて、保存義務はなし。
データは5年間保管されます。
次回予告(第10話)
第10話:立入検査・行政処分のポイント|見られる順番で準備するチェックリスト(長野県想定)
(許可証・帳簿・マニフェスト・契約書・車両表示・教育記録…を“監査の順番”で整える保存版)
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