【第5回】古物商許可でよくある違反・トラブル事例10選|行政書士が説明する失敗と対策

はじめに|古物商許可は知らなかったでも違反になる

古物商許可を取得したあとは、法令(古物営業法等)の内容を理解していないと思わぬ法律違反・行政処分・罰則に直面することになります。

法令を知らなかったでは済まされません。

たとえば

  • 帳簿等の記録漏れ
  • 本人確認の不徹底
  • 届出義務を忘れた
  • 名義貸し・無許可営業

など実務ではよく起きています。

この記事では、代表的な違反・トラブル事例を10個にまとめて、未然に防ぐ方法を解説します。

【第1章】重大な違反・罰則につながるトラブル事例

事例1|無許可営業(古物営業法違反)

古物商許可を取得せずに中古品を継続して売買する行為は、無許可営業に該当します。

無免許営業は、古物営業法で最も重い違反とされて

  • 3年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金
  • 許可取消処分の可能性もあります

📌 ネット販売で一時的に不用品を売っただけと本人が思っていても、反復・継続・営利目的が認められると無許可営業と判断される場合があります。

事例2|名義貸し・名義借りでの営業

自分が取得した古物商許可を他人や法人に貸す(名義貸し)または他人の許可を借りる行為は違法行為です。

法人設立後に個人許可を使用して古物営業を行う場合は、新たに法人名義で許可を取らないと無許可営業になります。

起こりやすいケース

  • 友人から名義を借りて営業
  • 親の許可番号を使って子どもが営業
  • 個人許可を法人へそのまま流用

どれも古物営業法上違法行為です。

事例3|本人確認義務違反

買取時の本人確認(身分証確認・記録漏れ)が不十分ですと、本人確認義務違反となり罰金・拘禁刑・行政処分の対象になります。

本人確認は単なる形式ではなく、盗品流通を防ぐ大事な義務です。

ネット取引であっても記録を残すように徹底しましょう。

事例4|古物台帳の記載・保存義務違反

台帳記載漏れ、記録保存期間(3年間)違反、台帳毀損や欠損などは帳簿記載・保存義務違反として処罰対象です。

📌 台帳は単に記録するだけでなく、即座に警察が確認できる状態にあることが必要です。

事例5|標識掲示義務違反

営業所に 古物商標識(プレート)を掲示していない ことも違反です。

標識掲示は古物営業法の義務であり、掲示義務違反は罰金対象となります。

【第2章】ミスで起こりやすい行政処分・届出忘れ

事例6|変更届出義務の放置

営業所移転・管理者変更・氏名変更などの変更届は、 原則「変更があった日から14日以内」ですが、代表者や法人の登記が絡む場合は「登記事由発生日から20日以内」に延長されます

変更届をしない場合は、届出義務違反となり罰則や処分の対象になります。

事例7|営業開始後の活動実態がない

許可を取ってから6カ月以上営業の実態がない場合は、公安委員会により許可取消対象になる場合があります。

事例8|所在不明で許可取消対象に

許可者本人の住所への郵便物が返送されたり、3カ月以上所在が不明の場合は許可を取り消されることがあります。

【第3章】実務でありがちな「知らなかった」違反例

事例9|古物取扱い品目の誤認識

古物商は「中古品」を扱う許可ですが、新品を仕入れて販売する場合は古物商許可の対象外です(別の法律や許認可が必要な場合あり)。

誤って古物商許可だけで運用すると、別法令違反リスクがあるため注意が必要です。

事例10|停止命令に従わなかったケース

警察から営業停止命令を受けたにもかかわらず営業継続すると、さらに重い処分や許可取消の対象になる場合があります。

【第4章】違反を防ぐためのポイントまとめ

  1. 本人確認・帳簿等の記録は必ずセットで行う
  2. 変更届出は忘れずに提出(原則14日以内)
  3. 台帳は見える・印刷できる状態で保管する
  4. 標識は必ず掲示
  5. 許可後も定期的に運用をチェックしましょう

【第5章】よくある質問(Q&A)

Q1. 許可申請後に気づかず無許可営業をしてしまった…

A. 早めに営業を停止し、所轄警察署へ相談してください。

許可申請完了前の取引は違反に問われる可能性があるので、中止・事情説明が重要です。

Q2. 法人化するとき、個人許可を使って営業してもいい?

A. ダメです。

個人許可は法人にそのまま使えません。

法人名義で新たに許可を取得する必要があります。

Q3. 台帳漏れがあった場合、すぐ取消になりますか?

A. ケースによります。

軽微な場合は指導・営業停止命令から開始し、重大な違反や常習的な漏れは許可取消のリスクがあります。

【第6章】○✖️クイズ(1問)

【○✖️クイズ】古物商の違反と罰則

Q. 古物商許可を得ずに中古品の営業をすると罰則や行政処分の対象になる。

【まとめ】未然防止策と定期的なチェックが重要

違反やトラブルの多くは

  • 日常の運用ミス
  • 書類の記載漏れ
  • 届出の忘れ
  • 名義・法人化の誤解

など知らなかったが原因で起こります。

古物商許可は取って終わりではなく、日々の運用と法令チェックを続けることが安心・安定したビジネスになります。

長野県で古物商許可・運用に不安がある方へ

古物商の違反やトラブルは、
「知らなかった」「自己判断で進めた」ことが原因で起きるケースがほとんどです。

  • 自分のやり方が違反にならないか不安
  • 副業として続けて問題ないか確認したい
  • 法人化・営業所変更を考えている

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