産業廃棄物収集運搬業許可を取れる人・取れない人|欠格要件を行政書士がやさしく解説【第2話】

はじめに|欠格要件は、許可の可否を決める最重要事項

産業廃棄物収集運搬業許可を申請する前に、まず最初に確認すべきなのが 欠格要件です。

欠格要件とは、法律上 許可を受けるべきでない者を除外するための条件で、該当していると 許可がされないばかりかすでに許可を持っている場合は取消の対象にもなります。

この記事では

✔ 欠格要件とは何か

✔ どんな人が該当するのか

✔ 法人の場合の考え方を丁寧に整理しました。

1|欠格要件とは?基本の考え方

欠格要件は、法律(廃棄物の処理及び清掃に関する法律、第14条5項など)に規定されており、申請者が適正に産廃収集運搬業を営む能力・信頼性に欠けると判断される場合に該当します。

欠格要件に1つでも該当すると


2|欠格要件に該当する主な事例

以下のような場合は、欠格要件に該当します(代表例)。

① 成年被後見人・被保佐人

判断能力が法律上制限されている場合は、許可が認められません。

② 破産手続開始の決定を受けて復権していない場合

自己破産後、 法的に復権していない場合は欠格要件に該当= 財務的な基盤が不十分と判断されます。

③ 拘禁刑以上の刑に処された場合(執行後5年未満)

過去に 拘禁刑 以上の判決を受け、執行終了または執行免除から 5年を経過していない場合は欠格です。

※ 罰金刑だけの場合は、一般に欠格要件には該当しませんが、対象となる法律の違反によっては罰金刑でも欠格要件に該当します。

④ 法令違反等で罰金刑以上の処罰を受けた場合(5年未満)

廃棄物の処理及び清掃に関する法律違反などで 処罰を受けた場合も欠格事由になります。

取引停止・除外がされたものは、信頼性が低いと判断されます。

⑤ 暴力団関係者

暴力団員、暴力団関係者は当然欠格要件であり、許可申請ができません。

⑥ 廃棄物の処理及び清掃に関する法律等の許可取消後5年未満

過去に同種の許可を取り消された場合、その日から5年未満は欠格要件に該当します。

※ 許可後に欠格要件に該当した場合も取り消しの対象となるので注意が必要です。

⑦ 法人の場合

法人が申請する場合は

◆ 法人自体
◆ 役員(代表取締役・取締役・執行役など)
◆ 株主(一定割合以上)
◆ 使用人(政令で定める者:支店長等)らが 欠格要件に該当しないことが必要です。

➡ どれか一人でも欠格に該当していると、法人としての許可が認められません。

3|欠格要件と届出義務(許可後の注意)

すでに許可を取得している場合、欠格要件に該当する事実が生じたら、2週間以内に「欠格要件該当届出」を提出する必要があります。

未届出の状態で放置すると、6月以下の拘禁刑または50万円以下の罰金になる可能性があるので注意が必要です。

4|欠格要件に該当しないための対策

欠格要件に該当しないようにするためには以下を心がけましょう。

✔ 役員や使用人の経歴を事前に確認する
✔ 過去の処罰歴・取消歴がないかチェック
✔ 破産者の場合は、復権手続きを完了する
✔ 欠格事由該当時の届出を忘れない

欠格要件は 、知らなかったでは済まされない重要な項目です。

5|よくある質問(Q&A)

Q1. 税金の未納や負債がある場合は欠格要件に該当しますか?

A. 一般に「税金の未納=欠格要件」には直結しません。

ただし、未納税額が大きく経営の継続性に疑義がある場合、経理要件の判断に影響する可能性があるため、別の要件(経理的基礎)で指摘されることがあります。

Q2. 前科・前歴があっても許可は絶対に取れないですか?

A. ケースによります。

罰金刑のみ、かつ対象外の違反であれば直ちに欠格とはなりませんが、拘禁刑以上の刑・法違反歴・取消歴が5年以内の場合は欠格要件に該当します。

Q3. 法人の利用者が欠格事由に該当したらどうなりますか?

A. 法人の許可は出ません。

本人だけでなく、役員・株主・使用人までチェック対象です。

欠格者が1人でもいると法人許可は不可です。

6|○✖️クイズ(理解度チェック)

【○✖️クイズ】欠格要件の基本

Q. 過去に拘禁刑以上に処されたことがあり、その執行が終了してから3年しか経過していない場合、産業廃棄物収集運搬業許可の申請はできない。

まとめ|欠格要件は「可否の鍵」

欠格要件は、産業廃棄物収集運搬業許可を取る上で重要なチェックポイントです。

申請前だけでなく、許可後も該当事由が発生した場合に必ず届出することが義務です。

次回の第3話では、許可取得に必要な要件・要素(人的要件・経営基盤など)についてわかりやすく説明します。

長野県で産業廃棄物収集運搬業許可を検討している方へ

欠格要件は、申請前に必ず確認しないと時間と費用が無駄になるポイントです。

  • 過去の経歴が欠格に当たるか分からない
  • 法人役員の一人が該当しないか不安
  • 許可後の届出義務も含めて確認したい

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